
少し話題が古くなって恐縮だが、大坂なおみ選手が全米オープンに続いて全豪オープンにも優勝した。今日そのインタビュー記事を雑誌で読んだ。
「試合中、時々心の平穏(Inner Peace)が訪れる時がある。」「そこに至るのは難しいけど、その境地になれば心は何物にも乱されない。」とインタビューに答えている。名人(達人)の境地の言葉だな!!と感心した。
イチロー選手がまだオリックスにいて、2年目を迎えた頃に「今日、空振りが出来たんです。」と興奮気味にインタビューに答えていたことを今でも覚えている。その時、イチロー選手は「自分はボールにバットを当てるのはさもない事だけど、スィングを始めて『あ、変化する、ボールだ。』と判断してもバットに当てることが出来てしまう。そうすると凡打になってしまう。」それがこの日「あ、変化する、ボールだ」と判断した後、バットの軌道を変えて空振りに出来た・・・・と喜んでいたのだった。この青年は将来凄い打者になるだろうな!!と思ったことを思い出す。
また、スピードスケートの清水宏保選手は、スターターのピストルがなる前に「引き金を引くかすれた音が聞こえた。」とも「自分のレースを競技場の天井から俯瞰するように見下ろすことが出来た。」とも語っていた。また川上哲治はボールの縫い目が見えたと、王貞治選手は「ボールが止まって見えた。」と語ったと伝えられている。
想像を絶する鍛錬と、精神の成長やそれに伴う集中力で、私たちには感じる事が出来ない世界を感じることができるのだろう。