2019年10月21日月曜日

蜘蛛の糸 ( Risk management )

先日、図書館で借りた「糸を出すすごい虫たち」(大崎茂芳著)を読んだ。とても面白い本で、心に残ったことがあったので、ここに記したい。

ブログのタイトル「蜘蛛の糸」に対して副題の「Risk  management 」(危機管理)としたことから話を始めたら分かりやすいかと思うのだが・・・・。

この本は学術的なことを、研究の思い出のように書かれていて、私のように知識の足りない者にも読みやすい本となっている。

たくさんの虫(ミノムシや蚕)の糸に関することが書かれていたのだが「蜘蛛の命綱」に関する部分がとても面白かった。

著者が蜘蛛の糸の強度を計ったところ、蜘蛛の重さの2倍の強さに耐えられる強さが蜘蛛の糸にあることを知った。2倍という分かりやすい数値に満足した著者は顕微鏡で蜘蛛の糸を観察して驚く。2倍の強さの一本の糸ではなく、自分の体重に耐えられる糸が2本より合わさって2倍となるように出来ていたのだった。
1本でも耐えられる糸なのに2本にしてある。そこに危機に対する(糸が切れたら、蜘蛛は落ちて死んでしまうのだから・・・)虫の工夫がある。何らかの理由によって一本が切れてしまっても、もう一本が残っているから、蜘蛛は落ちずに助かる。このことは危機管理(Risk  management )として応用できることで、例えば、1つあれば十分な強さの玄関のカギを2つ付ければ安全性が増す。(実際に最近のドアはそうなっていることが多い)一つのカギが壊れてしまっても、もう一つがある。2倍強いカギを一つ付けるよりも安全なのだ。この事から「2の安全則」は最近注目されている。らしい!!!

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