新聞報道で、築地市場の豊洲への移転の日程が決まったことを知った。私は「盛り土問題」について当初から気になっていることがあったのだけど、そのことを書いておきたい。都内に住んでない人間だから、どちらでもいい事なのだけど、同じことを考えている人間はたくさんいそうだし、この事を問題提起しない科学者や政治家にもガッカリしている。
私は豊洲市場の盛り土の問題が浮上してきたときに、「あれ!!」と思った。私の住んでいる地域は今、新築ラッシュであちらこちらで家を新築する工事が始まっている。普通、住宅を新築する際には、まず田圃を埋め立てて宅地とし、その埋め立てた土を再度掘り起こして基礎工事をし、基礎工事のために掘り起こした土を廃土として処分するのだ。一度埋め立てて、再度基礎工事のために掘り起こして捨てる。なんという無駄なことをしているのだろう・・・、と思っていた。しかし建物を建てるときに、基礎工事をしない所に建物を立てたら、少しの振動で建物が動いてしまうから防災上も建物の保全の上からも仕方がない。しかし、その際に出る土砂の多さは並み大抵の量ではない。しかもその土砂は処分しなければならない。
豊洲の工事の場合も同じで、豊洲の汚染された土の上に土盛りをし、土盛り作業が終えたら基礎工事のためにその土盛りした土を掘り起こして、基礎工事をする。そして、とてつもない量の掘り起こした土砂をまたどこかに運び出さなければならない。そんな無駄を省くことが出来ないかと現場の人間が考えるのは自然の事だと言える。良い工法があればそれを使いたいと思うのが現場の人間心理なのではないだろうか?
職人さんにきくと、多くの人は「当たり前のことだ。」と今回の東京都の工事方法を肯定する。もう一つ、先日基礎工事をしていた職人さんは、土を買って盛り土するより、掘った土を処分する費用の方が今はお金がかかることも教えてくれた。私は話してくれた職人さんや自分の考えが正しいかどうかよくわからないが、そういう考え方があっても「小池都知事人気」に押されて、正しい事(自分が正しいと思っている事)が言えないことや紹介しないマスコミにとてもガッカリしている。
上の写真は基礎工事の途中。手前の土砂は運び出し、お金を払って処分することになる。
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