成人の日だ。この日にsuntoryが新聞に「二十歳の君に乾杯」という広告を掲載する。昔からこの文章を読むのがとても好きだ。以前は山口瞳氏が数年前から伊集院静氏担当している。今年の「二十歳の君に乾杯」は以下の通り。
大切なものを抱いて、進むんだ。
「成人おめでとう。
今日から大人と言われても君たちには実感がないだろう。
私も同じだった。むしろ大人になんかなりたくないと思った。
大人になることは、何かを失う気がした。だから、私は大人と呼ばれるようになってもひとつだけ守り続けようと思ったものがある。それは子供の頃からずっと大切にしていたものだ。
大切な物って?それはこれまで君と歩いてきたものだ。
好きな音楽でも、ヒーローでも、詩でも、友だちでもいい。ランニングが好きなら走り続ければいい。大切なものを手離せば、君自身を失うことになるんだ。それが君の個性だ。
大人になることは辛いかって?そりゃ少しは辛いさ。苦しい時もあるさ。私も何度もくじけそうになった。でも今ならわかる。
皆、二十歳の時、同じように悩み、苦しかったことが・・・。
失敗の中で学んだんだ。自分一人が良ければいい生き方はダメなんだ。お金で手に入れる物は薄っぺらなものだ。卑しい行為はダメだ。
大切なのは品性だ。ひとつひとつ学んでいけば、いつかは誰かのために生きることができる素晴らしい自分に出逢えるはずだ。
君にできるかって?勿論!
君には時間がある。時間だけが君たち皆に、唯一、平等に与えられた可能性なんだ。可能性を信じて進むんだ。
そして疲れたら、君とひととき、グラスを交わそう。
二十歳の君に乾杯。」
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