お寺さんから届いた「寺報」。普段は(罰があたりそうだけど・・・)ゴミ箱に直行する運命なのだが、暇なので読んでみた。面白い話が載っていたので紹介しようと思う。
むかしむかしある所に死期の迫った老人がいた。3人の息子を枕元に呼んで「私が死んだら、私の馬を長男に二分の一、二男に三分の一、そして三男に九分の一をゆずる。」と伝えた。数日後、老人が亡くなり、三人の息子はお父さんの遺言通り分けようとするが、お父さんの所有する馬は17頭であった。どう考えても17頭の馬を遺言通り分けることができない。馬を殺して切り分けるわけには行かないから、どう分配するかやがて争いが始まった。兄は長男だから俺に寄こせというし、三男はもともと一番少ない私にこそ貰う権利があると言う。喧嘩が始まって困っていると、そこへ旅人が立ち寄り、争いの理由を聞き、「それなら私の乗ってきた馬を差し上げよう。そうすれば上手く分かられるでないか。」と言う。確かに17頭に旅人の馬1頭を加えて18頭になると、割り切れて2分の一の長男は9頭を、三分の一の次男は6頭を、九分の一の三男は2頭を貰い、みんな満足をして喧嘩も丸くおさまった。旅人は「よしよし、それでは最後に残ったか1頭は私がもらっていきましょう。」と言って、自分の乗ってきた馬に乗って去っていったという。
算数の問題で考えると、二分の一と三分の一と九分の一を足すと十八分の十七となり、分母を十八にすれば二でも三でも九でも割り切れて、しかも十八分の一が残ると言うことになる。と・・・。
しかしこの話はこんな風に考えることも出来る。馬を切り裂いて分けるわけにはいかないのだから、もし長男が「いいよ、俺は少し足りないけど8頭で我慢するよ。」と言い「次男も兄さんがそういうなら、俺も5頭で我慢するぜ。」と言い、三男も「僕も1頭でいいよ。」と言えば、合計が14頭になり、残った3頭を1頭ずつ分ければ仲良く喧嘩もなく分けられるという話にもなる。
とここまで書いてくると・・・・・説教(教訓)じみた話にまとめてしまいそうなのでこの辺でやめることにする。
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