2014年12月5日金曜日

はやぶさⅡ ( Please come back safely. )

小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げに成功したというニュースに接した。前回の「はやぶさ」の時から無生物の器械なのに何となく生きているもののような感じがしてくるのは私だけではないらしい。皇后陛下の歌に「その帰路に己を焼きし「はやぶさ」の光輝かに明かるかりしと」というのがあることを今朝の新聞で知った。なんとなく、無事に戻ってきてね・・・・、と生き物に言うように声にしたくなる。戻ってくるのは2020年の暮れなのだそうだ。東京オリンピックの後らしい。

ところで、「はやぶさ」と言うと、私には忘れられない思い出がある。もう10年くらい前になるのか、当時飼っていた柴犬を連れて散歩に行った時のこと。空から「はやぶさ」が舞い降りてきて私の近くに落ちた。何かの原因で飛ぶことが困難になっていたのだ。私は捕まえて、すぐに近くにあった「肥料袋」に入れ、一旦自宅に戻った。(犬が興奮して噛み付いたりすると困るので)そして、現場に戻って肥料袋を開けて「はやぶさ」を掴んで外に出そうとしたら、鋭い爪で手を掴まれ、親指と人差し指の間の薄い部分ではあるが、はやぶさの爪が貫通してしまったのだ。「はやぶさ」の指は鍵のように曲がり全く動かない。よくテレビなどの映像などで小動物が猛禽類の鳥に掴まれて身動きのできない場面を目にするが、本当に握力が半端でないほど強く、小動物が動けない理由がよくわかった。本当に全く動かせないし、手を動かそうとするとグッと力を入れて掴んでくるのだ。
このはやぶさは紆余曲折の末、地元の警察を通して近くの動物園に送られた。その「はやぶさ」とはその後にも縁があって、2・3年して用事で動物園に行った時に、獣医さんに「はやぶさ」の話をしたら、その「はやぶさ」ならまだ動物園にいますよ。と言われ再会した。(飛ぶことができないので放鳥できないらしい)
「鶴の恩返し」ならぬ「はやぶさの恩返し」が我が家に届かないのは、この動物園から出られないからなんだと言って、獣医さんと大笑いをした。

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