2015年2月16日月曜日

宇宙と人間 ( The universe and human )

「宇宙と人間」、タイトルは凄いが内容は私の苦い勘違いのことである。私に限らず、私と同年代の人は立花隆氏の「宇宙からの帰還」という本を読んだ経験があるのではないだろうか??私のそのひとりで、地球の重力圏に閉じこめられている人間には驚くような体験がちりばめられている本だったと記憶している。その本の中で多くの人が一番驚いたのは、宇宙から帰還した多くの飛行士は伝道師や超能力研究者、画家などに転身したという所ではなかったのだろうか?宇宙飛行士という最も科学的な生き方をしている人たちが、超能力や宗教の世界に行ってしまう・・そこには「神」や「超能力」を信じるしか地球の存在や生物(人間)の存在を解き明かす術がないからだ・・・。と立花隆氏の解説があったように記憶している。
 ところが、私のとっている新聞に「時代の証言者」という特集があり、今回の証言者は宇宙飛行士の「向井千秋さん」なのだが、向井さんは言う「地球に帰還して何度も記者会見で『宇宙に行って人生観が変わりましたか』と何度も聞かれました。」
「立花隆氏は本の中で『神を見た』とか『精神的な衝撃を受けた』と言う人を描いていますが、そういう人はほんの一部です。」
「何度宇宙に行こうと、月に立とうと淡々と仕事をしている飛行士が多い。」
「立花隆氏にも『100人の宇宙飛行士がいれば、その内90人は宇宙飛行の後も変わらず仕事や生活を続けている。それが現実です』と直接言ったこともあります。」

向井千秋氏が人生観と変えたのは宇宙飛行ではなく医師であった時に、同じ年頃の人が重い病気と闘っているのを見たり、朝元気だった人が死んでしまうことがあり、それが何故私でなくてこの人なのだろう?運命を考えたり、心臓手術で動き出した心臓がバラ色になって動き始めた時だったりした・・・・・生きていることはこういうことなんだと・・・。そんな体験が人生観を変えたのだという。

立花隆氏の「宇宙からの帰還」を信じていたので、少なからずショックであった。人間は(私だけかもしれないが)ある先入観で「この人の言うことは間違えがない」と信じてしまうことがあるような気がする。

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