2016年9月26日月曜日

赤まんまの花 ( I studied this poem in high school. )

買い物の途中の道で「赤まんま」の花を見つけた。かなり広い範囲で咲いている。こんな時に限ってカメラを持っていない。日を改めてカメラを持参して「赤まんま」の花を撮ってきた。こんな雑草に写真を日を改めてでも撮ったのは、「赤まんま」の花には思い出があるからだ。

小さな頃、この「赤まんま」の花は「ままごと遊び」御飯の代わりだった。実(花)がポロポロして御飯みたいだったからなのかな??「お父さん、御飯が出来ましたよ。」なんて言われて「ありがとう。」なんて紅顔の美少年だった私はやっていたのだろう・・・ギャハハハ・・・・!!

もう一つの思い出は高校時代(ひょっとすると大学生の時)に中野重治の詩「歌」を習った時に詩の冒頭部分に、この「赤まんま」が登場するのだ。それはこんな詩だ。

 歌

おまえは歌うな  おまえは赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな
風のささやきや女の髪の毛の匂いを歌うな
すべてのひよわなもの  すべてのうそうそとしたもの 
すべての物憂げなものを撥(はじ)き去れ  すべての風情を擯斥(ひんせき)せよ

もっぱら正直のところを 腹の足しになるところを
胸元を突き上げて来るぎりぎりのところを歌え
たたかれることによって弾(は)ねかえる歌を 恥辱の底から勇気をくみ来る歌を
それらの歌々を  咽喉をふくらまして厳しい韻律に歌い上げよ
それらの歌々を 行く行く人々の胸郭にたたきこめ

プロレタリア文学と出会った最初の作品だという記憶がある。

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