2016年7月29日金曜日

蟷螂の斧  (カマキリ is called " mantis" in English.)

今朝、部屋の中に子カマキリが入ってきた。捕まえてから庭に放してあげたのだが、カマキリを見ると思い出すことがある。

もう何十年も前のことなのだが、私は将棋が好きで、その頃から毎週欠かさずにEテレの「将棋トーナメント」を観ている。その日は 島朗(しまあきら)五段(その当時の段位)の対局だった。(相手は忘れてしまった。)その日は将棋解説が米長八段で、米長さんの解説は本当に楽しくて的確で、米長さんが解説の時は将棋以上に解説も楽しみだった。

この話は解説風に書いても面白くないから、米長さんの口調で書いてみたい。将棋の駒が組みあがって、いよいよ戦いが始まる・・・・・という局面に差し掛かった時に米長さんが、唐突に・・・・・・
「あのね、「島朗」って音読みすると「とうろう」になるでしょ。島朗先生(将棋指しは「先生」と呼び合うのが通例なのだ。)と私が以前対局した時に、どう考えても無理筋なのに駒をぶつけてきたので私が「島先生『蟷螂の斧』(島朗の斧)って言葉を御存知かな??」って言いましたらね・・・・・・島先生がキッと私を睨みましてね・・・・・その対局は本気を出されましてね~、負かされてしまいました。それから島先生は私との対局は凄く力を出すんです。」アナウンサーも大爆笑していた。
御存知の通り・・・・・・弱者が自分の力をわきえず、強者に立ち向かうことを、「螳螂」➡かまきりが、「斧」➡「かまきりのかま」を出す様子に例えた言葉だ。
今でも毎週「将棋トーナメント」は観ているけど、米長さんほどの名解説者は出てこないね。

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